花酵母で彩りを咲かせます

花酵母で彩りを咲かせます

(天然)酵母による革新的な酒造り

日本の四季を表現する作品を創造します

最小から最大の幸せを

花酵母とは

酵母とは、小さな小さな微生物。糖を栄養にしてアルコールをつくり、豊かな香りを生み出す役割を担う、酒造りで欠かせない存在です。酵母は「糖」のあるところに集まることから、一般的には清酒酵母は酒のもろみから、ワイン酵母は果実などから分離培養してきました。

東京農業大学短期大学部醸造学科酒類学研究室では、より個性豊かで特徴ある酵母を求めて研究を重ね、たどりついたのが自然界に咲く花の糖に集まる酵母を分離培養した「花酵母」です。数多の花から酵母を分離させ、清酒酵母に適した酵母を育成してきました。

花酵母との出会い

花酵母との出会い

当蔵が花酵母に出会ったのは、八代目・基が蔵を切り盛りする1990年代のことでした。基が花酵母の産みの親であった東京農業大学の中田久保氏と同大時代に同級生だった縁から試験的に「なでしこ」の花酵母を使うようになったのです。

花酵母を使うようになると、これまでとはまったく異なる華やか香りが蔵に立ち込めました。それは、当時小学生だった九代目・一基の記憶にも鮮明に残っています。「あの香りを再現したい」。幼い頃の記憶が、おのずと農大で花酵母を学ぶ道へと誘いました。

研究室に所属して年間2000もの花を試験し、花酵母として抽出できたのは4種類。地元の花だからこそ是が非でもと熱心に取り組んだ「りんご」、そして「桜」「ぼたん」「りんどう」です。それでも2000回やって1回も取れない年もあることから奇跡のような1年でした。

花酵母との出会い

花酵母の魅力

現存する花酵母は30種ほど。通常ひとつの蔵で使う酵母は数種ですが、当蔵では入れ替えながら毎年15種前後の花酵母を用います。「せっかく生まれてきたのに使われない酵母があるのはかわいそう」とは、研究職から造り手になったからこその九代目・一基の思いです。

それぞれの個性に向き合い、米や麹をさまざま組み合わせたり、複数の花酵母をブレンドして特徴を補い合ったりと試行錯誤を重ね、最もその酵母の特徴が生かされる形にたどり着くことが造り手の醍醐味であり、お客様の満足度をあげることにつながると考えています。

そして目指すのは酵母で酒を選ぶ時代です。好きな花から選ぶ、季節の花から選ぶ、花言葉から選ぶ、花酵母が持つ特徴を踏まえて好みの酒を選ぶ。楽しみ方は千差万別です。花酵母といっても花の香りがするわけではありません。一つひとつ試していただくなかで好みの花酵母をみつけていただけたら幸いです。お客様の選択肢のひとつとして普通に花酵母が並ぶ時代を願い、花酵母で醸す酒の確立に向けてこれからも努めてまいります。

花酵母による酒の特徴 *主な花酵母を抜粋

「りんご」の花酵母

「りんご」の花酵母

長野市の花でもあるりんご。さわやかな酸味と果実感があり、りんごのようなフルーティーな香りが特徴。青りんごから完熟りんごを楽しむ感覚で飲んでいただけるよう生酒で醸し、1年通して変化をお楽しみいただけます。

スペック
純米酒/純米大吟醸酒
花言葉
「優先」「選ばれた恋」
「最も美しい人へ」など
「ひまわり」の花酵母

「ひまわり」の花酵母

酸のバランスが良くて、香りは穏やか。冷やから熱燗まで、飲む温度帯を選ばないオールラウンダーな酒質。すっきりした飲み口ですが温度を上げても酒質が崩れないのは、アミノ酸が酒の骨格を支えてくれるからこそです。

スペック
純米酒/純米吟醸酒
花言葉
「敬慕」「あなたは素晴らしい」など
「つるばら」の花酵母

「つるばら」の花酵母

芳しい高貴な香りを想像する「ばら」ですが、お酒はりんごや洋なしを思わせるフルーツ様の華やかな香りが特徴です。一方で口に含むとしっかりとした力強い味わいが楽しめます。

スペック
純米吟醸酒
花言葉
「いつも美しい」「愛」など
「おしろいばな」の花酵母

「おしろいばな」の花酵母

花酵母という言葉のイメージから連想しやすい、吟醸系の華やかな香り。香りとは裏腹に味わいはやわらかな口当たりにさっぱりとしたキレで、飲みやすいのが特徴です。

スペック
大吟醸酒
花言葉
「臆病」「内気」「恋を疑う」
「あなたを思う」など